
8月も終わりに近づき、少しづつですが過ごし易い日が増えてきた印象があります。遅かった梅雨明けと共にやってきた太平洋高気圧が勢力を維持し続けたお陰で今年の夏は随分と暑い日が続きました。その反動でしょうか?太平洋高気圧が少し弱まった昨夜などは、なんとなく肌寒く感じられました。これから季節は秋へと徐々にシフトして行くことでしょうね。
さて、今日は四万温泉のあちこちで、この季節に見かける待宵草の画像です。正式にはマツヨイグサなのかオオマツヨイグサなのか分かりませんが、この花を月見草と呼ぶ方もいらっしゃいます。実は私も長い間勘違いしていました。少し調べてみると、本当の月見草は白からピンクの花びらを持つ別の外来種で江戸時代後期に園芸用として輸入されたものだそうです。双方、アカバナ科マツヨイグサ属ですので近い種類ではあるようですが、月見草は繁殖力が弱く一時は絶滅しかけたとのことです。一方、同時期に輸入された待宵草は繁殖力が非常に強かったため国内各地に帰化植物として根付きました。その頃から、こちらを指して「月見草」と呼ぶ人が(何故か分かりませんが)増えたとか。「待宵」よりも「月見」の方が名前の響きが良かったということでしょうか? 黄色い色が月のイメージと重なったとか? 真偽のほどは定かではありませんが、太宰治の富岳百景の中にある有名な一節「富士には月見草がよく似合ふ」の月見草も、識者の見立てではこちら待宵草の事だとかいうから話は余計に混乱します(笑
いずれにせよ淡い黄色の花々が夏の終りの山里を静かに彩っています。のんびりと温泉に浸かって、その後は夕涼みにお散歩しながら、時には足元に咲く野の花にも目を向けて頂けたら幸いです。